10月11日講義内容概要2005年10月11日 20時24分54秒

10月11日講義概要
病院への通院のため一時間目、二時間目は欠席
一時間目  臨床医学総論
二時間目  漢方概論
三時間目  鍼実技(パルス)

本日のテーマ  
①テスト法  ヤーガソンテスト、スピードテスト、アプリヘンジョンテスト
②筋パルス  大円筋

①テスト法
●ヤーガソンテスト 上腕二頭筋の長頭腱の損傷確認テスト
術者は患者の結節間溝を確認する。
術者は患者の手を降ろした状態から肘関節を90度屈曲した状態にし、保持する。
握手する形で患者の手を握る。
患者は手を外転する方向に力を入れ、術者はそれに抵抗する力をかける。
患者が結節間溝に痛みを感じたら陽性。
(注 患者が脇を開くと他の筋で代償して回外を行うので脇は閉めること)

●スピードテスト  上腕二頭筋の長頭腱の損傷確認テスト
(ヤーガソンテストより損傷時の陽性率が高い)
患者に手を回外位の状態で(手のひらを上にした状態)腕を真すぐにしたまま挙上させる。
この際に術者が挙上に抵抗する負荷をかけ、痛みが出れば陽性。
(注 肩を 前に出した状態で行うと他の筋による運動となるため肩の力を抜いた状態(肩が前に出ないような状態)で行うことが重要)
この挙上の力が弱い場合、上腕二頭筋の筋力低下が判明

●アプリヘンジョンテスト  肩関節の脱臼経験が分かる
患者の後ろ側に術者は位置する
上腕骨頭に親指をかけ、上腕骨頭を押し出すよに力をかける
同側の患者の腕を他動的に回外し、肘を90度曲げた状態で保持する。
腕を他動的に回外する。
上腕骨頭の押し出しと、腕の回外を同時に行うことで肩関節を脱臼寸前までもっていく。
脱臼の経験者はこの際に通常以上の違和感を感じ、それが表情にでたりする。
(痛み等ではなく、患者の違和感や表情で陽性を判断)

②筋パルス
●大円筋
大円筋は肩甲骨の下角外側から上腕骨小結節稜に付着する筋
(背中から出て腕の前側につくイメージ)
上腕の位置とうで働きが異なるので注意
大円筋のすぐ上部には小円筋が走っているため筋腹をしっかりと捕らえるのが重要
小円筋は肩甲骨の外側上部より起こり大結節に付着する。
(背中からでて腕の腕の前側につくイメージ)
このため大円筋は小円筋の外方、やや深めの位置を走っている。

①大円筋の触診・刺鍼
患者は腕を90度外転、肘を90度屈曲した状態でベッドから自然に腕が落ちるような体勢で腹臥位でベッドに横になる。
(腕をキチンと支えるため、やや刺鍼する側の反対側に寄る感じ)
患者の前腕部を固定し、上腕を内旋する方向に力を入れてもらう。
肩甲骨の下角から腋窩の背側に向けて盛り上がるのが大円筋。
腕を固定したまま上腕を外旋する方向に力を入れてもらって盛り上がるのが小円筋。
何回かこれを繰り返すことで正確な大円筋の走行を確認し刺鍼する。
(注 刺鍼部位は必ず胸郭の外方にとる。気胸の防止)
もう一方の鍼は同側の脊柱起立筋に刺鍼する。
通電させた際に肩甲骨の下角部の筋肉が動き、腕が内旋方向に動いていれば成功。
(肩甲骨の外側上部が動くの場合は小円筋、肩甲骨棘下窩が動く場合は棘下筋、肩関節部が動く場合は三角筋である場合が多い)

女性場合、大円筋に触れるのは難しいので前確認時、起始部を丹念に触診して筋の走行をイメージすることが重要。
大円筋に触れたと思っても実は小円筋のときが多い。
(自分も最初の触診時はそうだった)
刺鍼の深さは体形等で異なるのでしっかりと触診時に刺鍼の深さを考えることが重要。

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