第15回 はり師きゅう師国家試験【午前の部】解答速報の感想 ― 2007年02月26日 07時00分57秒
大阪鍼灸マッサージ協同組合さまのHPに「第15回 はり師きゅう師国家試験 【午前の部】 解答速報」が掲載されています。
→”解答速報へのリンク”
折角なので再度採点と検討をしてみた。
以下に気になった問題や引っかかったやつなど少々解説と感想を・・・
国家試験の出題傾向が変わると言われた今年ですが、それを象徴しているのが問題1です。
問題1 パターナリズム(父権主義)について正しい記述はどれか。
1 小児医療に特有の問題である
2 治療方針は医療者が決める
3 医師患者関係は契約関係である
4 患者は医療内容について説明を受け同意する
のっけからヤッテクレマス。
あましの方の第1問もあっけにとられましたが・・・・
まあわざわざ父権主義と書いてあるので解けましたがパターナリズムでは解けなかったでしょうね。
「娘の将来のためと、意に沿わぬ結婚相手を進める親」という解釈で解きました。
問題4 ウィルス性の経口感染証はどれか
1 麻疹
2 コレラ
3 ポリオ
4 赤痢
大してひねりの無い問題ですが個人的に気になって・・・
コレラ、赤痢を消去した後で昔見たWHOかなんかのワクチン接種風景で思い出しました。
ポリオワクチンは経口服用生ワクチンなんですよね。
経口感染するウィルスのワクチンも多くが注射による接種が殆どなので・・・
ただそれだけです。
麻疹が空気感染というのは当たり前に知っていますが・・・
問題7 B型肝炎ウィルスの消毒に有効なのはどれか。
1 グルコン酸クロルヘキシジン
2 塩化ベンザルコニウム
3 ポピドンヨード
4 次亜塩素酸ナトリウム
実は解答速報では3・4のダブル解答になっています。
一体どっちなのか?
消毒能そのものはどちらにもあるのですが・・・・
結論から言うと4です。
薬剤の適用範囲という承認に基づいて書かれた推奨されるものとして「B型肝炎ウィルスの消毒」というのが次亜塩素酸には在るんです。
ハイ、私はポピドンヨードにしました、→肌の消毒に次亜塩素酸使いたくない・・・
(肌だけが消毒じゃないだろ・・・orz)
問題31 出血時の血液の変化で誤っているのはどれか。
1 流動性の消失
2 フィブリノゲンが血球を捕捉
3 血餅の退縮
4 血餅からの血漿の滲出
こいつも速報では2・4のダブル解答
生理の教科書から引用すると・・・P23
「血管外に流出した血液は5~10分以内に流動性を失い、ゼリー状の塊となる。この塊を血餅という。血餅はやがて退縮して硬くなり、透明な淡黄色の液が塊の外に滲出してくる。これを血清(血清は血漿成分からフィブリノゲンと凝固因子を除いたものである)という。不溶性の血液の塊が出来る一連の現象を血液凝固という。 血液凝固は、血漿タンパクのフィブリノゲンがフィブリンに変わりフィブリンの線維網に血球が捕捉されて起こる・・・」
厳密には選択枝4の血漿という部分も間違いなのですが、どっちが?となった場合正解は2番になる気がします。
出血の条件等によっては血餅から滲出する液体にフィブリノゲンや凝固因子が残っているという言い訳が出来そうなので・・・
問題46 無機塩類の欠乏と疾患との組み合わせで誤っているものはどれか。
1 カリウム 不整脈
2 鉄 貧血
3 銅 ウィルソン病
4 ヨウ素 甲状腺腫
正解は3なんですよね。
欠乏というのを失念して間違えたクラスメイトが多かった気がします。
ウィルソン病は銅代赭障害による銅の蓄積の病気です。
問題49 肉芽腫を形成しないのはどれか。
1 アスベストーシス
2 サルコイドーシス
3 結核症
4 ネコひっかき病
見た瞬間に「なんじゃこりゃ?」と出題者のセンスを疑いました。
5番染色体の短腕の欠損による猫泣き症候群と一瞬混乱しましたが、アスベストーシス=アスベストの病気=中皮腫≠肉芽腫で正解を選択
でも、特殊性炎出すならもう少しメジャーな所にしてくれという感じ。
ネコひっかき病なんて教科書のどこにも出てないよ!
問題58 神経系の障害について誤っている組み合わせはどれか。
1 前庭機能試験 リンネ試験
2 錐体路障害 バレー試験
3 錐体外路障害 歯車現象
4 深部感覚障害 ロンベルク試験
正解は1・・・・リンネ・ウェーバー試験は聴覚デショウガ
皆もさくっと勘違いしていましたね。
問題79・80
次に示す症例について問に答えよ
「25歳男性。1年まえから飲酒量が増加し、食事回数が減少した。一ヶ月前から下腿浮腫、息切れ、膝蓋腱反射の消失が見られ、今朝から意識消失も見られるようになった。
問題79 この意識障害について最も考えられるのはどれか。
1 ゲストルマン症候群
2 ギランバレー症候群
3 ウェルニッケ脳症
4 ペラグラ
問題80 原因と考えられるのはどれか。
1 ビタミンB1不足
2 ニコチン酸欠乏
3 ウィルス感染
4 脳腫瘍
問題79→3
ウェルニッケ脳症=VB1欠乏による脳症だそうです
アルコール中毒者や妊婦さんのつわりなどでも有るとか。
問題80→1
膝蓋腱反射の消失→素直にVB1不足で良いそうです。
なんとなくセットにして落ち着くのでペラグラ・ニコチン酸にした人も多かったのでは?
午前の問題はこんな感じ。
午後の方はもう少し簡単にやります。
是非ランキングにご協力ください
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ふむふむ→
まあまあ→
まだまだ→
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折角なので再度採点と検討をしてみた。
以下に気になった問題や引っかかったやつなど少々解説と感想を・・・
国家試験の出題傾向が変わると言われた今年ですが、それを象徴しているのが問題1です。
問題1 パターナリズム(父権主義)について正しい記述はどれか。
1 小児医療に特有の問題である
2 治療方針は医療者が決める
3 医師患者関係は契約関係である
4 患者は医療内容について説明を受け同意する
のっけからヤッテクレマス。
あましの方の第1問もあっけにとられましたが・・・・
まあわざわざ父権主義と書いてあるので解けましたがパターナリズムでは解けなかったでしょうね。
「娘の将来のためと、意に沿わぬ結婚相手を進める親」という解釈で解きました。
問題4 ウィルス性の経口感染証はどれか
1 麻疹
2 コレラ
3 ポリオ
4 赤痢
大してひねりの無い問題ですが個人的に気になって・・・
コレラ、赤痢を消去した後で昔見たWHOかなんかのワクチン接種風景で思い出しました。
ポリオワクチンは経口服用生ワクチンなんですよね。
経口感染するウィルスのワクチンも多くが注射による接種が殆どなので・・・
ただそれだけです。
麻疹が空気感染というのは当たり前に知っていますが・・・
問題7 B型肝炎ウィルスの消毒に有効なのはどれか。
1 グルコン酸クロルヘキシジン
2 塩化ベンザルコニウム
3 ポピドンヨード
4 次亜塩素酸ナトリウム
実は解答速報では3・4のダブル解答になっています。
一体どっちなのか?
消毒能そのものはどちらにもあるのですが・・・・
結論から言うと4です。
薬剤の適用範囲という承認に基づいて書かれた推奨されるものとして「B型肝炎ウィルスの消毒」というのが次亜塩素酸には在るんです。
ハイ、私はポピドンヨードにしました、→肌の消毒に次亜塩素酸使いたくない・・・
(肌だけが消毒じゃないだろ・・・orz)
問題31 出血時の血液の変化で誤っているのはどれか。
1 流動性の消失
2 フィブリノゲンが血球を捕捉
3 血餅の退縮
4 血餅からの血漿の滲出
こいつも速報では2・4のダブル解答
生理の教科書から引用すると・・・P23
「血管外に流出した血液は5~10分以内に流動性を失い、ゼリー状の塊となる。この塊を血餅という。血餅はやがて退縮して硬くなり、透明な淡黄色の液が塊の外に滲出してくる。これを血清(血清は血漿成分からフィブリノゲンと凝固因子を除いたものである)という。不溶性の血液の塊が出来る一連の現象を血液凝固という。 血液凝固は、血漿タンパクのフィブリノゲンがフィブリンに変わりフィブリンの線維網に血球が捕捉されて起こる・・・」
厳密には選択枝4の血漿という部分も間違いなのですが、どっちが?となった場合正解は2番になる気がします。
出血の条件等によっては血餅から滲出する液体にフィブリノゲンや凝固因子が残っているという言い訳が出来そうなので・・・
問題46 無機塩類の欠乏と疾患との組み合わせで誤っているものはどれか。
1 カリウム 不整脈
2 鉄 貧血
3 銅 ウィルソン病
4 ヨウ素 甲状腺腫
正解は3なんですよね。
欠乏というのを失念して間違えたクラスメイトが多かった気がします。
ウィルソン病は銅代赭障害による銅の蓄積の病気です。
問題49 肉芽腫を形成しないのはどれか。
1 アスベストーシス
2 サルコイドーシス
3 結核症
4 ネコひっかき病
見た瞬間に「なんじゃこりゃ?」と出題者のセンスを疑いました。
5番染色体の短腕の欠損による猫泣き症候群と一瞬混乱しましたが、アスベストーシス=アスベストの病気=中皮腫≠肉芽腫で正解を選択
でも、特殊性炎出すならもう少しメジャーな所にしてくれという感じ。
ネコひっかき病なんて教科書のどこにも出てないよ!
問題58 神経系の障害について誤っている組み合わせはどれか。
1 前庭機能試験 リンネ試験
2 錐体路障害 バレー試験
3 錐体外路障害 歯車現象
4 深部感覚障害 ロンベルク試験
正解は1・・・・リンネ・ウェーバー試験は聴覚デショウガ
皆もさくっと勘違いしていましたね。
問題79・80
次に示す症例について問に答えよ
「25歳男性。1年まえから飲酒量が増加し、食事回数が減少した。一ヶ月前から下腿浮腫、息切れ、膝蓋腱反射の消失が見られ、今朝から意識消失も見られるようになった。
問題79 この意識障害について最も考えられるのはどれか。
1 ゲストルマン症候群
2 ギランバレー症候群
3 ウェルニッケ脳症
4 ペラグラ
問題80 原因と考えられるのはどれか。
1 ビタミンB1不足
2 ニコチン酸欠乏
3 ウィルス感染
4 脳腫瘍
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ウェルニッケ脳症=VB1欠乏による脳症だそうです
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問題80→1
膝蓋腱反射の消失→素直にVB1不足で良いそうです。
なんとなくセットにして落ち着くのでペラグラ・ニコチン酸にした人も多かったのでは?
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_ 健康について考えるブログ - 2008年02月18日 21時40分10秒
ギラン・バレー症候群の治療法をみてみましょう。
ギラン・バレー症候群の治療法としては、以下のような方法があります。
「免疫グロブリン療法」
ギラン・バレー症候群の治療法としては、以下のような方法があります。
「免疫グロブリン療法」
_ 健康について考えるブログ - 2008年02月18日 22時50分01秒
ギラン・バレー症候群とは、どのような症候群なのでしょうか?
ギラン・バレー症候群とは、急性炎症性脱髄性多発神経根炎(AIDP)とも言われており、筋肉を動かす運動神経が傷害されて、両手両足に力が入らなくなる病気です。
ギラン・バレー症候群とは、急性炎症性脱髄性多発神経根炎(AIDP)とも言われており、筋肉を動かす運動神経が傷害されて、両手両足に力が入らなくなる病気です。
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