10月18日講義内容概要2005年10月18日 20時46分28秒

一時間目  臨床学総論

リンパ節腫脹をきたす主な疾患
(a)二次性リンパ節炎
 皮膚や粘膜に化膿巣があるとその所属リンパ節が炎症性に腫脹。
 皮膚発赤、圧痛、柔らか
(b)リンパ節結核
 近年結核の減少と共に少なくなってはいるが、結核の中では多い
 4期に分けられる
 一期 初期腫脹型 弾硬性の腫脹で癒着なし 単純性リンパ節炎と区別しにくい
 二期 浸潤増大型 周囲炎が著明で周囲組織との癒着あり、腺塊形成
 三期 乾酪変性から軟化、膿瘍を形成、瘻孔、皮下膿瘍もある。
 四期 病巣が硬化、石灰沈着
 
 周囲との癒着で見つかることが多い→癒着のあるリンパ節の腫脹は疑う。
 鑑別は生検で菌の確認
(c)伝染性単核症 
 EBウィルスが原因 発熱、咽頭扁桃、リンパ節の腫脹
(d)梅毒 (進行すると危ない病気)
 四期に分けられ、鼠蹊部の腫脹→薔薇疹→ゴム腫→脊髄ロウ
(e)悪性リンパ腫
 リンパ球がガン化した悪性腫瘍
 ホジキン型、非ホジキン型リンパ腫がある
 頸部リンパ節から進行により全身に広がる
 予後不良
(f)白血病 慢性リンパ性白血病
 悪性腫瘍の中でも比較的若年層に多い
 圧痛、癒着はない
(g)悪性腫瘍のリンパ節転移
 最も有名 胃癌の ウィルヒョウリンパ節転移(左鎖骨上リンパ節)
 表面不整、圧痛なし

局所の診察法
(1)頭部、顔面部、頚部の診察
A)頭部の診察
(A)形と大きさ
○巨頭症:頭が異常に大きい、水頭症、先端肥大症、変形骨炎
 水頭症:脳室内に髄液が異常貯留し、頭蓋骨が拡大した状態
  頭が異様に大きく、目が上を向けなくなる(落陽現象)
  (下に向いた目が太陽が沈むように見える)
  治療は脳室と腹部のシャント(短絡路の形成)が主
○小脳症:脳の発育障害で起こる
 くる病では前頭部と側頭部の突出で箱型に
 梅毒では前頭部結節が突出
(B)頭髪
 脱毛白髪は個人差が大きい
 円形脱毛症は限局的に境界鮮明な脱毛が円形又は不規則に起こるもの
  (精神的なストレス?、免疫?)
(C)斜頚
 先天性の胸鎖乳突筋拘縮(マッサージ)、骨奇形、神経疾患、熱傷後瘢痕
  治り難い
(D)異常運動
 パーキンソン病→代表格(ドーパミンの分泌不足)震戦
 アルコール中毒→震戦
B)顔面の診察
(A)顔貌、顔色(すでにやっている、exヒポクラテス顔貌など)
(B)形状
 左右の対象性を見る→非対称の代表=顔面神経麻痺
 ○顔面神経麻痺
  顔面神経(顔の運動神経)が麻痺することで、表情、飮食時の動作等に問題
  片側では麻痺していないほうに顔がひずみ、両側では無表情に。
 ○中樞神経麻痺 
  脳血管障害によるもので抹消の麻痺ほどは顕著ではない。
  顔面以外に四肢麻痺や言語障害等も起こる
  抹消の神経麻痺(顔面神経麻痺)との鑑別は額部のしわ寄せ
  (中枢性ではできることが多い)
 ●代表的な抹消顔面神経麻痺
 ○ベル麻痺→急性発症で原因不明のもの、最も多い
 ○ラムゼイ・ハント→帯状疱疹ウィルスによる耳痛
  耳たぶや外耳道に水疱ができる
 ○ギランバレー症候群→両側の顔面神経麻痺
  多発性末梢神経炎で、下肢の左右対称脱力が特徴
 ●その他の症状
 ○聴覚過敏
 ○味覚障害
 ○涙分泌低下(ドライアイ)
 ●日常の注意
 ○目の保護(麻痺で閉じれなくなる場合)
 ○飮食時の注意
 ○筋肉のこわばりを防ぐためマッサージ
 ○できるだけ大きく口をあけて話す
 ○頸肩のストレッチを合せて行う
鍼は有効・・・ただし発症から一週間が勝負
(C)皮膚異常→視診触診で確認
(D)異常運動
 チック(単一又は複数の筋肉が無目的に運動を繰り返す)
 (瞼だけではない、 顔面が多い?)
 精神的興奮、三叉神経痛、慢性アルコール中毒、麻薬患者

cf トウレック症候群
 ドパーミン受容体の過敏化でおきる?大脳基底核の障害。
 音声チック(声を出す、のど鼻を鳴らす)
 運動チック(瞬き、顔しかめ、においかぎ、人物へのタッチ、等がある



二時間目  漢方薬概論
漢方の診断学(中医学とかぶるので大幅に省略)
四診(望聞問切)
●望診
①望神 得神、失神、仮神
②望色 主色、客色、病色
 病色 
  白色→虚寒証・血虚、青紫色→風寒・瘀血・気閉、赤色→熱証、陰虚
  黄色→黄疸・湿熱、黒色→瘀血
③望形態
 肥満:食欲あり→有余、食欲なし→気虚
 痩 :食欲あり→胃熱、食欲なし→脾虚
④望頭頸、五官九竅
 頸のこわばり、頭部のゆれを見る
 目→肝(肝火上炎等)、耳→腎虚(慢性的な耳鳴り)・肝火上炎(急性の耳鳴り)
 鼻→脾胃の湿熱(酒渣鼻)、口唇→色を見る、咽喉→?
⑤望皮膚→色艶・潤い・発疹
 発疹(複雑に入り組んでいて難しい)
  風型、熱型、燥型、湿型、瘀血型、気滞型(ストレス)
⑥小児指紋
 風関、気関、命関で見る→方向に絡脈が進むほど重篤
⑦分泌物排泄物
 鼻汁:薄い・希薄→風寒の邪、黄色濃い→熱邪
 喀痰:白色希薄→寒邪、黄色粘稠→熱邪、血痰・紫黒色の痰→瘀血
 尿:希薄→寒、濃い→熱、混濁→湿熱・腎虚



三時間目  鍼実技(パルス)
明日詳細はアップします。

●テスト法(胸郭出口症候群)
 胸郭出口症候群のテストは大きく2つ
  ①神経伸展テスト:神経の伸展で、愁訴の再現
  ②脈管テスト:關節の過外転等で血管を圧迫、脉の変化を見る
○アドソンテスト
○ライトテスト
○エデンテスト

●筋パルス
 ①僧帽筋(中部繊維)
 ②僧帽筋(上部繊維)ボーナス問題

ダイエット戦記192005年10月18日 22時01分09秒

10月18日時点でのデータ
身長 187.6cm
体重 107.25kg(ジムで)
BMI=(肥満度Ⅱ)


本日の食事
朝食 塩結び×2
昼食 サンドイッチ
夕食 白米一膳、金目粕漬け、スープ餃子、白菜の煮物、香の物
間食  水、お茶、牛乳(低脂肪)、コーヒー

学校後、スポーツクラブへGO
20分間のプールウォーキング&手だけ平泳ぎ400m

講義概要を一日サボったらえらいことに・・・・
朝、帰りとも電車の中でザウルス相手に・・・・
毎日コツコツやります。

ちょっと面白い話1 漢方の効果差2005年10月18日 22時05分06秒

学校の講義で少し面白いことを聞いたのでここに紹介

●漢方薬の話
「漢方薬を飲んでも効く人と効かない人がいるのは何でだろう?」

センナに対する研究でこのヒントになりそうなお話を聞きました。

漢方でも、一般大衆藥でも良く用いられるセンナ、これにに含まれる有効成分のセンノシド、効く人効かない人が分かれるそうです。
センナといえば便秘の薬、下剤の代表格。
実はこのセンノシドそのまま腸内で作用するのではなく、分解されることによって効果を発揮するものだそうです。

センノシドの本体は配糖体と呼ばれる糖を含んだ化合物。
これを分解するのは”腸内細菌”なんだそうです。
腸内細菌(ビフィズス菌など)がこの配糖体をえさ代わりに食べることで分解し、 緩下作用を有する物質に変えているのだそうです。

つまり、腸内細菌が少ない人はセンノシドが分解されにくく、緩下作用があまりでなくなるとのこと。

じゃあ、”ビフィズス菌と一緒にとれば効果が上がるのか?”
そうも簡単にはいかないらしいです。

ビフィズス菌製剤の多くにはオリゴ糖などビフィズス菌のえさになる糖類を配合したものが多いです。
じつはこれが問題。

オリゴ糖などがあると、ビフィズス菌はこっちばかりを食べて配糖体(センノシド)を食べないのだそうです。
まあ、おいしい食べやすいものがあれば不味い食べにくいものは私たちでもほっとくでしょう。
菌も一緒。

だからセンノシドの効果を上げるためにはオリゴ糖などのえさの入っていないビフィズス菌製剤が必要なんだそうです。

でも市場にはこんな製品はないですね。
過去、健康食品開発会社にいたときも必ずセットにしていましたし・・・・
もともとビフィズス菌等の善玉菌の原料そのものに入ってますし・・・・

まあでもビフィズス菌等をしっかりとって腸内環境を改善すれば、センノシドの効果も上がりそうです。

・・・・腸内環境が改善すればそもそもセンノシドを含むような下剤は必要ないか。

でも他の漢方薬でも同じようなことがあるとしたら?
そう考えると少し面白いのです。