10月19日 講義内容概要2005年10月19日 22時53分16秒

10月19日 
一時間目  病理学
炎症の続き
●一般性炎と特殊性炎
 特殊=肉芽腫→一般炎症=肉芽腫が無い
 (特殊炎症は治療法も特殊)

●代表的な特殊性炎
 結核、梅毒、癩病(ハンセン氏病)、サルコイドーシス
 すべてに共通しているのは肉芽腫があること→組織学的所見も似ている
 →肉芽腫性炎ともいわれる
 (病原体が異なるのに組織学的に似るのは免疫反応による)

●結核
○定義 結核菌の感染症により肉芽腫炎症が起こるもの
 (結核という病は病原菌の発見以前からあったため菌名は病期からついた)
○疫学 1935年死者の10%が結核で、1950年15%に 
 栄養状態(体力の低下と発症が関係→抗結核薬以前はサナトリウム)
●特徴
 背だけでなく全身組織に肉芽腫を作る(ex腹膜、胸膜、骨髓等)
 一度感染すると治癒後も結核菌は残っている→体力の低下で再発

●肉芽腫 結核病変の基本構造
 結核症を発症している組織像きを見ると灰白黄色の粟粒大の結節(肉芽腫)が見られる。(どこの臓器でも同じ)
 中心部は壊死し乾酪化。その周りをマクロファージ由来の類上皮細胞と類上皮細胞が融合してできたラングハンス巨細胞が取り囲み、その周りにリンパ球・線維芽細胞が増殖

 滲出性変化は基本的には見られない(小児、超高齢者は除く)

●結核菌の感染
 感染経路 飛沫感染により肺へ入ることが多い
 (牛結核では昔は生乳の摂取から腸に入った)
 
●結核の発病
 初感染巣  最初に感染した菌が増殖をした組織
 リンパ節巣 増殖後、リンパ節に移動した菌がリンパ節で増殖
 初感染巣とリンパ節巣を併せて初期変化群という
 →初期変化群の段階でツベルクリン反応は陽性に
 初期変化群は基本的には治癒するが菌は残る



二時間目  中医学
問診の続き

●胸痛 危険なものもあるので注意
①胸痛・胸悶・痞満→痰飲
②脹痛→気滞
③膿血→肺癰(肺膿瘍)・・・(外癰=肌皮膚に、内癰=肺肝胃)
④発熱・跌サビ色痰→肺熱(大葉性肺炎)
⑤背部への放散痛→心陽不振(狭心症)
⑥刺痛・浅黒く・冷汗→真心痛(心筋梗塞)

●脇痛=胆肝、肝気鬱滞、肝胆湿熱、血瘀気滞
 懸飲(五飮:痰飲=胃、懸飲=脇、溢飮=皮下、支飮=胸郭、石飮=頑固な)
 帯状疱疹=脇、肝胆の領域→ツ36 竜胆瀉肝湯

●脘痛=胃痛 上腹部(大腹)
●腹痛=下腹部(小腹)、小腹の脇(少腹) 
 異常はまとめて図にする予定(週末)

●腰痛 腎とのかかわりが深い
  実痛と虚痛あり

●四肢痛
 経絡、風寒湿の滞り、脾胃虚損(後天の本)がかかわる

●疼痛の種類は教本参照

睡眠を問う
●不眠
 心脾両虚
 心火上炎
 胆鬱痰擾 鬱気味、くよくよ

●嗜眠 (記憶力等にも関与)
 肥満者に多い?肌肉のゆるいもの?→わし?



三時間目  校外実習 ●●老人センターに
●内容  50分揉み
●感想  
  初めてかなりコリのひどいお年寄りをもませてもらった
  たたみは学校の実技室よりも膝に来る



四時間目  臨床実習(中医)
週末にまとめます。あまりに内容が濃い