11月28日講義内容概要 ― 2005年11月28日 22時51分44秒
11月28日
一時間目 臨床学各論
●肝硬変の治療
○消化管出血
○肝臓癌
○肝不全
以上が三大死因でもある
○感染症対策
○腹水のコントロール
肝臓はアンモニアの代謝を行う
→肝機能の低下ではアンモニアによる脳症の可能性がある
羽ばたき振扇
○食道静脈瘤については食道の疾患に準じる
●予後
消化管出血、肝臓癌、肝不全が死因の主
肝癌P48
●原発性と転移性がある、90%が肝細胞癌で10%胆管細胞癌
●年間約32000人、3:1と男性が多い
●原因・成因は明らかではない
70%から80%はC型肝炎ウィルスによる慢性肝炎または肝硬変を患っている
●症状
多くは慢性肝炎・肝硬変を伴っておりその症状が主となっている
癌が大きくなると肝不全の症状が出る
●診断
血清腫瘍マーカーによる検査に超音波検査を組み合わせて行う
この上で造影CT、造影MRI検査を行う
(肝細胞癌は血管新生によって血管に富んでいる)
造影検査で大事なのは肝血管腫との鑑別が大事
(肝血管腫は造影剤の貯留時間が長くなる)
●治療
造影検査で診断が確定すると肝動脈塞栓術
(肝臓は門脈、肝動脈より栄養されるため肝動脈を閉塞しても影響を受けないが、腫瘍は肝動脈のみから栄養されている
○3cm以下で少数の癌はエタノール局所注入、経皮的マイクロ波療法、ラジオ波療法が行われる
○外科的切除を行った後も、残った組織は前癌状態のため再発が多い→定期的な検査が必要
●予後
治療法の進歩や検査対象の確定により予後は改善している、ただし再発が多い
その他の肝疾患
●脂肪肝
最も頻度が高い、比較的予後は良いが動脈硬化の危険因子でもある
脂肪は中性脂肪
肥満、糖尿病、高脂血症が3大要因
非アルコール性脂肪肝炎は肝硬変に進むと考えられる
ウィルスマーカーが陰性→肝機能
●自己免疫性肝炎
自己免疫減少が著明な疾患 女性に多く原因不明、リウマチなどの免疫疾患を合併することが多い
血中自己抗体が陽性になる、慢性肝炎と同じような症状を呈する
副腎皮質ホルモンの投与で改善
●原発性胆汁性肝硬変
自己免疫現象が著明→中年以降の女性に多い
早期に掻痒感、黄疸を認めるものがある
抗ミトコンドリア抗体が陽性となる(90%以上)
非化膿性破壊性胆管炎→胆管の消失、偽小葉の形成
◎胆道疾患
胆石、胆嚢炎
●胆石
胆汁中のコレステロール、ビリルビン、カルシウムが胆嚢ないで析出したもの
胆嚢結石、総胆管結石、肝内結石等がある
胆石が詰まることによって胆嚢に炎症が起きたもの
●疫学
高齢者、女性におおく超音波検査で見つけることが可能
食生活の変化でコレステロール結石が増えている
●成因
コレステロール結石は食生活、肥満、高脂血症がかかわる
ビリルビン結石は溶血、細菌感染がかかわっている
(菌はグラム陰性菌→腸内細菌)
●症状
無症状で検診で見つかることが多い→無症候性胆石
胆石が胆嚢頸部に嵌頓すると→心窩部、右季肋部に激しい痛み
胆嚢が大きく収縮するような食事でおきやすい
胆嚢炎→炎症の3ポイントが出る
腸管への胆汁の分泌がなくなると黄疸、褐色尿、灰色便となる
化膿性胆管炎ではしばしばショックを起こす
○触診→第10胸椎の右2cm=ボアス点に反応が出る
●診断
問診、触診で可能
超音波の普及で診断は容易
二時間目 生理学
●脳
分類はプリントで
大脳・中脳・小脳
間脳(視床下部、視床)
脳幹(中脳、橋、延髄)最近定義がくずれている
昔は間脳も脳幹に入っていた
cf 脳死=脳幹の死
●脳の機能
○延髄 生命に直接関連がある中枢
呼吸中枢・循環中枢・嚥下中枢・そしゃく中枢・唾液分泌中枢
延髄から出る脳神経→授業ではやらないがまとめること
舌下神経、迷走神経、副神経など
◎椎体交叉の場所である→運動系で行う
○橋 通過地点である
○中脳 上丘、下丘がある
上丘:視覚系の反射の中枢→瞳孔反射
下丘:聴覚の伝導路
cf 死の判定=心臓が停まっている、呼吸が停まっている、瞳孔反射が起こらない
この反射は脳幹の機能を代表している
もう一つの役割→姿勢の制御
平衡感覚器よりの情報からからだの姿勢を制御
(鳥や魚で発達している、人は視覚や足の裏からの情報が多い 鳥や魚は浮いているため情報が少ない)
○間脳(視床・視床下部)
視床
1感覚系の最終の中継部位(触覚、聴覚などほとんどすべての求心性神経路)
脳の特定の部位に投射している
2網様体賦活系 RAS
網様体=網目状に神経が配列されている
網様体は感覚神経からの入力が行われている
最終的に視床を通って大脳皮質全体に投射されている
→脳全体を活性化する(賦活系)
(働かない状態は睡眠状態と同じ)
意識と大きくかかわる
視床下部 自律神経系の最高中枢
呼吸中枢、循環中枢も視床下部の命令を受けている
1中脳以下の下位の自律神経中枢への影響
2下垂体への影響
前葉 放出ホルモン
後葉 ADH外2種類のホルモン
3体温中枢
4発汗中枢
5食欲中枢 摂食中枢、満腹中枢
6本能行動(大脳辺縁系と協力して)
動物の性行動をつかさどる
○大脳皮質
皮質(灰白質) 表面約3mmに神経細胞体が分布
白質 神経線維が存在
人の脳は皮質を増やすためにしわをつくっていった
このしわを溝(こう)と呼び、この溝により脳の皮質を52の領域に分けることができる
→ブロードマンの52の領域
1・2・3=感覚領 4=運動領
皮質は6層構造をもっており
6層がはっきりしている→新皮質
6層がはっきりしていない→旧皮質
○新皮質の区分
前頭葉
側頭葉
頭頂葉
後頭葉
各区分を分ける溝を整理すること
三時間目 鍼実技(経絡)
●アレルギー・アトピーの治療
今回は患者役です
4時間目 臨床実技(現代)
●あんまの患者さんが入っています
今日はもまない予定?
と思ったら鍼の患者さんでした
鮮やかな先生の施術を見学した後、バイタルのチェック方法を実施
今回は血圧計
血圧計自体は臨床学総論で触って実際に測定も行っていますが、やはり大人数で行うのと小人数で実施するのでは異なります
しっかりと一つ一つの手順と意義を学んで行きます
まあ、マンシェットの当て方ひとつでも意味を理解していないととんでもない間違いを起こす要因になりますね
勉強になったのは以下の通り(当たり前のことですが)
○血圧は測定時の高さに注意
心臓の弁の高さから10cmの上下で約7.5mmHg血圧は変化する
○臨床的な意義は単純な血圧の測定だけではない
後脛骨動脈の測定を上腕動脈の測定と比較することで他の疾患の鑑別にも用いることができる
○精密握力計としての使用方法が可能!!
一時間目 臨床学各論
●肝硬変の治療
○消化管出血
○肝臓癌
○肝不全
以上が三大死因でもある
○感染症対策
○腹水のコントロール
肝臓はアンモニアの代謝を行う
→肝機能の低下ではアンモニアによる脳症の可能性がある
羽ばたき振扇
○食道静脈瘤については食道の疾患に準じる
●予後
消化管出血、肝臓癌、肝不全が死因の主
肝癌P48
●原発性と転移性がある、90%が肝細胞癌で10%胆管細胞癌
●年間約32000人、3:1と男性が多い
●原因・成因は明らかではない
70%から80%はC型肝炎ウィルスによる慢性肝炎または肝硬変を患っている
●症状
多くは慢性肝炎・肝硬変を伴っておりその症状が主となっている
癌が大きくなると肝不全の症状が出る
●診断
血清腫瘍マーカーによる検査に超音波検査を組み合わせて行う
この上で造影CT、造影MRI検査を行う
(肝細胞癌は血管新生によって血管に富んでいる)
造影検査で大事なのは肝血管腫との鑑別が大事
(肝血管腫は造影剤の貯留時間が長くなる)
●治療
造影検査で診断が確定すると肝動脈塞栓術
(肝臓は門脈、肝動脈より栄養されるため肝動脈を閉塞しても影響を受けないが、腫瘍は肝動脈のみから栄養されている
○3cm以下で少数の癌はエタノール局所注入、経皮的マイクロ波療法、ラジオ波療法が行われる
○外科的切除を行った後も、残った組織は前癌状態のため再発が多い→定期的な検査が必要
●予後
治療法の進歩や検査対象の確定により予後は改善している、ただし再発が多い
その他の肝疾患
●脂肪肝
最も頻度が高い、比較的予後は良いが動脈硬化の危険因子でもある
脂肪は中性脂肪
肥満、糖尿病、高脂血症が3大要因
非アルコール性脂肪肝炎は肝硬変に進むと考えられる
ウィルスマーカーが陰性→肝機能
●自己免疫性肝炎
自己免疫減少が著明な疾患 女性に多く原因不明、リウマチなどの免疫疾患を合併することが多い
血中自己抗体が陽性になる、慢性肝炎と同じような症状を呈する
副腎皮質ホルモンの投与で改善
●原発性胆汁性肝硬変
自己免疫現象が著明→中年以降の女性に多い
早期に掻痒感、黄疸を認めるものがある
抗ミトコンドリア抗体が陽性となる(90%以上)
非化膿性破壊性胆管炎→胆管の消失、偽小葉の形成
◎胆道疾患
胆石、胆嚢炎
●胆石
胆汁中のコレステロール、ビリルビン、カルシウムが胆嚢ないで析出したもの
胆嚢結石、総胆管結石、肝内結石等がある
胆石が詰まることによって胆嚢に炎症が起きたもの
●疫学
高齢者、女性におおく超音波検査で見つけることが可能
食生活の変化でコレステロール結石が増えている
●成因
コレステロール結石は食生活、肥満、高脂血症がかかわる
ビリルビン結石は溶血、細菌感染がかかわっている
(菌はグラム陰性菌→腸内細菌)
●症状
無症状で検診で見つかることが多い→無症候性胆石
胆石が胆嚢頸部に嵌頓すると→心窩部、右季肋部に激しい痛み
胆嚢が大きく収縮するような食事でおきやすい
胆嚢炎→炎症の3ポイントが出る
腸管への胆汁の分泌がなくなると黄疸、褐色尿、灰色便となる
化膿性胆管炎ではしばしばショックを起こす
○触診→第10胸椎の右2cm=ボアス点に反応が出る
●診断
問診、触診で可能
超音波の普及で診断は容易
二時間目 生理学
●脳
分類はプリントで
大脳・中脳・小脳
間脳(視床下部、視床)
脳幹(中脳、橋、延髄)最近定義がくずれている
昔は間脳も脳幹に入っていた
cf 脳死=脳幹の死
●脳の機能
○延髄 生命に直接関連がある中枢
呼吸中枢・循環中枢・嚥下中枢・そしゃく中枢・唾液分泌中枢
延髄から出る脳神経→授業ではやらないがまとめること
舌下神経、迷走神経、副神経など
◎椎体交叉の場所である→運動系で行う
○橋 通過地点である
○中脳 上丘、下丘がある
上丘:視覚系の反射の中枢→瞳孔反射
下丘:聴覚の伝導路
cf 死の判定=心臓が停まっている、呼吸が停まっている、瞳孔反射が起こらない
この反射は脳幹の機能を代表している
もう一つの役割→姿勢の制御
平衡感覚器よりの情報からからだの姿勢を制御
(鳥や魚で発達している、人は視覚や足の裏からの情報が多い 鳥や魚は浮いているため情報が少ない)
○間脳(視床・視床下部)
視床
1感覚系の最終の中継部位(触覚、聴覚などほとんどすべての求心性神経路)
脳の特定の部位に投射している
2網様体賦活系 RAS
網様体=網目状に神経が配列されている
網様体は感覚神経からの入力が行われている
最終的に視床を通って大脳皮質全体に投射されている
→脳全体を活性化する(賦活系)
(働かない状態は睡眠状態と同じ)
意識と大きくかかわる
視床下部 自律神経系の最高中枢
呼吸中枢、循環中枢も視床下部の命令を受けている
1中脳以下の下位の自律神経中枢への影響
2下垂体への影響
前葉 放出ホルモン
後葉 ADH外2種類のホルモン
3体温中枢
4発汗中枢
5食欲中枢 摂食中枢、満腹中枢
6本能行動(大脳辺縁系と協力して)
動物の性行動をつかさどる
○大脳皮質
皮質(灰白質) 表面約3mmに神経細胞体が分布
白質 神経線維が存在
人の脳は皮質を増やすためにしわをつくっていった
このしわを溝(こう)と呼び、この溝により脳の皮質を52の領域に分けることができる
→ブロードマンの52の領域
1・2・3=感覚領 4=運動領
皮質は6層構造をもっており
6層がはっきりしている→新皮質
6層がはっきりしていない→旧皮質
○新皮質の区分
前頭葉
側頭葉
頭頂葉
後頭葉
各区分を分ける溝を整理すること
三時間目 鍼実技(経絡)
●アレルギー・アトピーの治療
今回は患者役です
4時間目 臨床実技(現代)
●あんまの患者さんが入っています
今日はもまない予定?
と思ったら鍼の患者さんでした
鮮やかな先生の施術を見学した後、バイタルのチェック方法を実施
今回は血圧計
血圧計自体は臨床学総論で触って実際に測定も行っていますが、やはり大人数で行うのと小人数で実施するのでは異なります
しっかりと一つ一つの手順と意義を学んで行きます
まあ、マンシェットの当て方ひとつでも意味を理解していないととんでもない間違いを起こす要因になりますね
勉強になったのは以下の通り(当たり前のことですが)
○血圧は測定時の高さに注意
心臓の弁の高さから10cmの上下で約7.5mmHg血圧は変化する
○臨床的な意義は単純な血圧の測定だけではない
後脛骨動脈の測定を上腕動脈の測定と比較することで他の疾患の鑑別にも用いることができる
○精密握力計としての使用方法が可能!!
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