12月7日講義内容概要 ― 2005年12月07日 10時20分16秒
一時間目 病理学
免疫の続き
●膠原病
結合組織、膠原線維をおかす病
結合組織は全身に存在するため血管(膠原線維からできている)筋肉の基質に物理的な変化をもたらす
代表的な変化はフィブリノイド変性(P24)
→フィブリン類似様変化のこと
○全身性エリトマトーデス
女性に多い(若いピークは20歳から30歳)
全身の血管をおかす→さまざまな症状(脳の血管をもおかす)
蝶形紅斑
○皮膚筋炎、PSSなど冒される場所でさまざまな疾患となる
cf 慢性関節リウマチはない→関節リウマチ
自己免疫を理解しないといけない
通常は自己の身体の成分には免疫寛容が働き免疫機構は働かないが、なんらかの狂いにより過剰な自己抗体とか自己抗原に感作されたリンパ球が産生される
●臓器特異性自己免疫疾患
橋本病(甲状腺)、バセドウ病(グレーブス病 甲状腺)、アジソン病、重症筋無力症、関節リウマチ
○バセドウ病
甲状腺の自己免疫疾患
甲状腺が腫大し機能亢進
○橋本病
リンパ種性甲状腺腫
甲状腺の機能低下が特徴
○重症筋無力症
シナプスのアセチルコリン受容体が標的となり、シナプス接続の異常をもたらす
腫瘍
ガンとは異なる
●定義
○腫瘍 体細胞がなんらかの原因によって正常ではない細胞に変わって増殖した物
→生体の細胞が異常な細胞(正常とは異なる)に変わって、過剰に増殖した状態
○腫瘤 身体の一部に境界明瞭な腫脹・突隆が見れる物
→盛り上がっている状態のこと、正常組織よりも突出していれば用いる ex 筋肉内出血
腫とは盛り上がるの意味
○接触阻止は割愛(実験での結果のため)
●悪性腫瘍と良性腫瘍の定義
実ははっきりとした境界はない
○良性腫瘍 benign(ビナイン)tumor
増殖がゆるやか
ある場所に原局(膨脹性発育)
周りの正常組織への影響は少ない
*できた位置によっては悪性腫瘍といっていいような障害を起す物もある
*内分泌腺の良性腫瘍もホルモンバランスを狂わすこととなることがある
ex 脂肪腫、線維腫
○悪性腫瘍 malignant (まりなん)
成長(増殖)が速い
リンパ管、血管に浸潤性増殖を起こし、遠隔転移をおこす
「カニが足を延ばしたように増殖する」
○異形性
正常細胞に比べどの程度異なっているかを見る
過去の経験から短時間で判断がつく
→臨床の現場で良性・悪性の区別をつける大きな方法
(他の鑑別点は時間がかかる)
今では遺伝子診断等も発展している
●発生母体による分類
どの細胞が元となって腫瘍になったのかで腫瘍を分類する方法
大まかに2種に分けて行う(教科書は3種)
○上皮性腫瘍
上皮は外界に接する細胞→泌尿器や胆管も
○日上皮性腫瘍
それ以外
この良性腫瘍、悪性腫瘍、上皮性腫瘍、非上皮性腫瘍を組み合わせて4種類に大別する
・良性上皮性腫瘍
・良性非上皮性腫瘍
・悪性上皮性腫瘍 癌腫・がん腫
・悪性非上皮性腫瘍 肉腫
癌腫、がん腫、肉腫をあわせていわゆる がん(癌)となる
二時間目 中医学
●八網弁証 各八網の特徴をきちんと理解する
表証
裏証
寒証
熱証
虚証
実証
●表証の例外
悪寒、発熱→表証とはかぎらない
浮脈→表証と
→虚証 浮、大、無力
数脈 熱証とはかぎらない
悪寒、発熱がなくても表証であることがある
病態は典型的なものもあればそうでない場合もある
第一週は三時間目はありません
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