12月6日講義内容概要 ― 2005年12月06日 19時23分55秒
一時間目 臨床学総論
新規プリント
●足の変形
○尖足
段ボール等でも変形の予防は可能
骨折等での固定でも萎縮(廃様萎縮)はある
鍼を使って萎縮の抑制は可能
(胃経、肝経、腎経)
ギブスの固定などでは下腿の血流が悪くなる(左右で温度差が出るほど)
大腿二頭筋、大腿四頭筋へのランダムな刺鍼でも血流の改善は認められる
プリントP108 ☆靴選びの10箇条
特に大事なのは「ヒールの高さは3cm以下」
●膝関節部の変形
内果を接着して大腿骨顆が開いている→内反膝(O脚)
この逆を外反膝(X脚)
どちらも腰への負担が大きい
矯正法等は基本的には7歩歩いたら元に戻る
→定期的に長期通う必要がある(癖を正す)
●股関節疾患
先天性股関節脱臼が有名
女児に多い→女児で歩行年齢なのに歩かないケースは疑う
先股脱は紙おむつの普及で増えている
●皮膚・爪
紫斑、発疹、浮腫は下肢に出現し易い
通風結節は耳介にも起きる→硬いしこり
●血管およびリンパ管
中年以降、肥満、長時間立位、(冷え)
下肢動脈拍動→足背、後脛骨、膝窩、大腿動脈
○血管の病
閉塞性動脈硬化症→ASO
閉塞性血栓血管炎→バージャー病
上記疾患では間歇性跛行がおこる
筋肉の診察
●筋萎縮
著名なものは視診、触診でわかる
○原因
一次性
下部運動ニューロンの障害(末梢神経障害)
筋肉の疾患によるもの(膠原病など)
○筋肥大
運動、職業などの鍛練で生理的におきうる
筋ジストロフィーでも起きることがある
一部の筋が脂肪性に肥大するケースがある
デュシェンヌ型筋ジストロフィーに特徴的
二時間目 漢方概論(辞書崩壊につき漢方用語はひらがな代用)
●肝 自律神経系の失調症に関わるケースが多い
血を蔵す
疎泄をつかさどる
気を通す、エネルギーを通す
伸び伸び通す
目に開きょうする
疾患:失調すると自律神経系の問題へとつながっていく
内傷(七情=過剰なストレス)などによって肝気の鬱滞する
治療には、母である腎、子である心が大事
肝克脾→肝の問題は脾へ通じる
肝気=有余傾向=陽→火化しやすい
火化すると上にのぼる
火は湿をはさみ易い→
肝血=陰
虚すると肝血虚、肝血不足
母である腎も重なると
肝腎陰虚
肝=風→駆風薬が用いられる事が多い
肝風内動→血が足りないと中で空虚に動
メニエル病や中風(脳梗塞)
など
肝の処方
○肝気鬱結
加味 かみしょうようさん のぼせがある場合
しょうようさん
半夏厚朴湯 半夏は乾かす力が強い
など
○肝火上炎 肝気が火となって上に向かう
りゅうたんしゃかんとう(竜胆が肝をシャする)
おうれんげどくとう
更年期様症状などの疾患におおい
○肝胆湿熱 肝火が湿を挟む
りゅうたんしゃかんとう
いんちんかたんとう
○肝陽上亢
てんまちょうとういん
cf アトピーは肝→そのうち腎がやられる
○肝血虚
補血→補肝湯、四物湯
血の不足だからといって鉄を補えばよいという物ではない
肝機能が低下していると鉄分の消化ができない
○肝腎陰虚
十全大補湯(四物湯と四君子湯ベース、覚える)
ほとんどが四物湯ベース
●心 (小腸)
血脈・神明をつかさどる
心は神を蔵し、その華は面色にある
心は舌にかいきょう
心の処方は来週
三時間目 鍼実技
●菱形筋
背中のこりがおおい
必ず斜刺が大原則
肩甲骨内縁から内上方に向かって筋層は走っている
僧帽筋がかぶっているが、筋の走行が異なるため触知することは可能
筋を確認後上方より下方に向けて鍼を刺鍼する
この際に鍼の向きは水平刺にちかくおこなう
確認は収縮する筋の方向性が一致していること
僧帽筋が動いていないこと
(僧帽筋の走行は菱形筋と直角に交わるように走る)
菱形筋は筋繊維を捕らえるのが難しい
難易度は比較的高め
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